2021/09/10
今から15年前の秋のことです。中途採用で入社した会社で、営業として働き始めて半年あまりが経とうとしている頃でした。
仕事にもだいぶ慣れてきて、営業先、得意先周りも慣れてきた頃でもありました。「慣れてきた」という思い込み。この慢心が全ていけなかったのだと思います。
ある得意先に配達に行ったときでした。その得意先には駐車場がなく、納品の際はお店の目の前に車を止めて、商品を車から降ろして、お店の中まで持って行く、という納め方をしていました。
その日、いつも私が車を止める場所に、違う車が止まっており、次なる手段を考えました。それにしても、気になるその車。ちょうど信号待ちをしていたので、チラチラとその車を「早くどかないかな?」と見つめていました。
信号が青になって発進させてもまだその車はどきません。
「どうするかな?」その瞬間でした。「ドッカシャーン!!!」という、今まで聞いたこともない、何かが爆発でもしたかのような大きな音が耳に飛び込みました。
「うわぁあっ!」悲鳴を上げる私。
前を見ると、後部がぐしゃぐしゃになっている車。
脇見による追突事故を起こしてしまったのです。
しかも、更に前の車に対しても追突してしまったようで、いわゆる「玉突き事故」というヤツでした。すぐに警察と救急車を呼び、会社に報告。
思った以上の大事故になってしまい、直接当たってしまった女性は完全な鞭打ち症に。その影響で、その後の旅行が台無しになってしまったとか。
大変申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
しかし、これは経験してみないと分かりませんが、事故を「起こしてしまった側」の立場というのは本当に大変なもので。病院へ一緒に立会い、駆けつけたご家族への謝罪と説明。昼食の用意。
後日、改めて謝罪。
情けない事に、病院の立会いと食事の用意は上司にお任せしてしまいました。言い訳に聞こえるかもしれませんが、若かったせいもあるのか、本当にどうしていいかわからなかったのです。
上司はきっとこういった経験があったのかもしれません。
この経験以降、事故は起こしていませんが、万が一、自分の過失で事故を起こしてしまった際には、誠心誠意、相手に尽くしたいと思います。